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2010年 会長挨拶

社団法人 日本建築構造技術者協会
会長 木原碩美

皆様、明けましておめでとうございます。年頭にあたりご挨拶を申し上げます。

本年からいよいよ、耐震強度偽装事件がきっかけとなった建築行政制度改革の真価が本格的に問われることになります。構造設計一級建築士制度創設と、構造設計業務も規定された設計事務所報酬基準告示第15号により、ようやくにして、構造設計・監理者の権利と義務が法制度として位置付けられ、業務報酬の面も明確になりました。当協会は、この制度改革が構造設計者への社会からの大きな期待のあらわれである、と重く受け止めています。

このように構造設計・監理者の広い意味での業務環境が改善されましたが、構造設計・監理者が社会に対し責任を全うし得るよう自ら足元固めを行う必要があります。そのため本年当協会は、通常の活動に加え、構造設計・監理者の足元固めのため以下の三つ活動に重点を置くこととしました。

一つ目は、構造設計者の技術力涵養を目的とした、非会員を包む全世代向け「研修制度」を拡充し、全支部に展開し実施することです。研修により法令の技術基準を遵守することは勿論のこと、多様な社会の要請に応える職能レベルを確保していきたいと考えます。

二つ目は構造設計事務所の業務契約適正化を目的とした、告示第15号遵守活動と、契約書面化のため協会が作成する「構造設計再委託契約約款」の利用促進活動です。受託する業務範囲と報酬を契約書として書面化し、確実な成果品を提供し責任を全うしていきたいと考えます。

三つ目が万が一に備え賠償能力を保持することを目的とし、構造設計に特化した当協会会員向け「構造設計損害賠償保険制度」を広く普及させることです。構造設計・監理者が、保険に頼ることなく責任を全うすることが第一義ですが、意に反してトラブルとなった場合の備えをすることも、職能人の業務力の向上と考えます。

会員の皆様方には、この協会の活動に積極的に参加し成果が上がるように努めて頂くとともに、当協会の「構造設計・監理者が自ら律し、良質な建築物の供給に努めることを支援する」の理念に、賛同して頂ける方を勧誘していただき、同一の職能人としての仲間の輪を広げてもらいたいと考えます。

関係各方面の皆様方におかれましては、引き続き当協会へのご理解とご支援・指導を賜りますよう、お願い申し上げます。