HOMEJSCAアーカイブスJSCA構造設計賠償保険制度 Q&A 2009.10.21

JSCA構造設計賠償保険制度 Q&A

平成21年9月21日
JSCA 業務委員会(業務・法制委員会)

Q1:
既存の建築家賠償責任保険との補償に違いはあるか?
A1:
下図のとおり、JSCAの構造設計賠償保険は
「構造設計に限定していること」
「構造基準未達の損害賠償を補償できること(滅失・き損の発生を問わない)」
「設備設計の機能的不具合による損害賠償を補償しないこと」が主な特徴としてあげられます。
補償内容の比較(建築家賠償保険)
団体名
士会連合会日事連 JIA JSCA
補償事項 構造設計に起因しない滅失・き損 ×
構造設計に起因する滅失・き損
設備設計に起因する機能的不具合 ×
構造基準未達に起因する損害賠償 × × 
Q2:
「構造基準未達」とはどういう状態をいうのか?
A2:
建築基準法20条に規定する「1,2,3号建築物」について、建築基準法20条に規定する「構造基準」を満たさない状態をいい、このときの損害賠償に対して補償されます。
しかし以下の場合などは補償対象外となります。
「4号建築物(小規模な建築物)」
「建築基準法20条の構造基準規定は満たしているが、施主からの依頼で求められた基準を満たしていない場合」
「建築基準法20条の構造基準規定は満たしているが、都道府県の条例に規定された基準を満たしていない場合」
Q3:
地震によって判明した「構造設計ミス」は補償されるのか?
A3:
地震、噴火、洪水、津波またはこれらに類似の自然現象によって生じたものは補償の対象とはなりません。
Q4:
JSCA会員でなくてもこの保険に加入できるか?
A4:
以下のいずれかの条件を満たす一級建築士事務所が加入できます。
・JSCA正会員が代表権を持つ法人としての設計事務所
・JSCA正会員が管理建築士である設計事務所
・JSCA正会員が構造設計部門の責任者である設計事務所
Q5:
事故が発生した場合、保険適用の有無とその範囲・金額などはどこで判断するのか?
A5:
引受保険会社で設置する「構造設計賠償保険審議会(構造設計士、弁護士、保険会社などで構成される)」で審議のうえ、公正かつ適正に決定します。
Q6:
事故が発生した場合、保険会社またはJSCAで示談交渉してくれるのか?
A6:
本保険では、保険の対象となる方の代わりに示談交渉を行うことはできません。
しかし、引き受け保険会社が契約者の相談には乗りますので、事故が発生した場合は、引受保険会社に相談いただきながら、ご自身で被害者との示談交渉を行っていただくことになります。  
Q7:
被害者に支払った見舞金や、訴訟となった場合の弁護士費用は補償されるのか?
A7:
本保険では、「法律上の損害賠償金」だけでなく、訴訟となった場合の訴訟費用や弁護士報酬も補償対象となります。ただし引受保険会社の承認を得て支出したものに限ります。また、法律上の損害賠償責任が生じていないにもかかわらず、被害者に支払われた見舞金などは補償の対象とはなりません。
Q8:
保険料水準は?
A8:
免責金額100万円、損害てん補割合90%とした場合の水準例は以下のとおりです。
年間設計料・補償限度額によって保険料は異なります。
あくまでも目安の金額であり、変更となる場合があります。(年額)
年間保険料水準
補償限度額
1億円 3億円 5億円
構造設計料・監理料 5,000万円以下 約20万円 約30万円 約40万円
1億円 約40万円 約50万円 約60万円
3億円 約100万円 約140万円 約150万円
Q9:
既存の他の建築家賠償保険に加入しているが、JSCA保険に切り替えた場合、補償は継続できるのか?
A9:
既存の建築賠償保険に加入していた場合には、その補償内容に関する権利を本保険に継続することを可能とできる予定です。この際に加入者は「既存の保険の加入証明書」「引受保険会社指定の告知書」などが必要となりますが、付加的な費用は発生しません。
ただし、構造基準未達補償部分は、今回新たに追加されるため、JSCA保険契約後から適用されます。すなわち、契約後1年前にさかのぼって引き渡したものから対象となります。