出前授業 第5回 (2019)

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出前授業 第5回 (2019)
広報委員会
2020/02/22

活動の報告
中学校にて構造設計に関する授業を開催

■千葉県の中学校にて「出前授業」
2019 年11 月2 日、千葉県白井市立桜台中学校にて毎年行われている特別授業に今年も参加し、構造設計に関する出前授業を行いました。今年で5 回目の参加となります。
この特別授業は、同中学校のPTA、OB などが講師となり、自身の仕事などを同校の生徒である中学生に向けて30分程度、講演します。特別授業は多種多様で、「鉄道関係の授業」「報道YouTuberの授業」「ケアの仕事の授業」など本年は11個の授業があり、生徒たちが聞きたい授業を自分で選択するシステムです。
JSCA はこの講師の一員として同校にお招き頂き、構造設計の世界を体感していただきました。

■スカイツリーを題材に
授業は誰もが知るスカイツリーを題材とし、構造的な特徴である地震や風等の揺れを抑える効果がある芯柱や、引抜き力に抵抗するための杭のナックルウォール工法、鉄骨のトラス構造などの工夫をわかり易い言葉や例えばなしを使い、パワーポイントで説明しました。(写真1)
芯柱については、スカイツリーの形に似せた簡易な振動模型にて振動実験を行い、その様子を動画(動画1)にて解説し、実際に揺れ幅が小さくなっている事を確認しました。トラス構造については、四角形に斜めの材を追加して三角形に分割すると建物の揺れが減り、これがスカイツリーの外観の白い骨組みに用いられていることなどを簡単な模型を実際に生徒たちに組立てて頂き(写真2)、骨組みが強くなることを体感して頂きました。斜材なしで揺するとグニャグニャだった「ストローツリー」に、自分の手で斜材を付けてもらったあと、もう一度揺らしたとき、まったく三角形がくずれないのを見た生徒さんからは「ほんとだっ」と楽しい声が上がりました。
また、今年の授業でも宮里先生(日本大学)から「虹のシザーズ(写真3)」の模型を拝借し、生徒たちに模型展開も作業してもらいました。何度も何度も伸縮させて、しくみを熱心に観察している生徒さんもいて大好評でした。また、実際に組立てているところの動画も拝借し、軽量な骨組みでも大きな空間を作れることを見て頂きました。
スカイツリーを例として、建物は自身の重さや、地震や風の揺れに耐える必要があり、建物の安全性を確保するために上述したような特徴などの構造計画が必要であること、それが私たち構造設計者の仕事であることなどを紹介しました。
授業後には学校から生徒たちが書いてくれた感想集を頂き、「今度スカイツリーに行くことがあったら、今日話してくれた事を思い出しながら見学したい。」などのうれしい感想もたくさん頂きました。

■「貴校」への出前授業も
本授業は来年度も開催の予定となっております。
また同様の内容で中学校、高校などへの出前授業も承っております。
ご希望の場合は事務局までご相談ください。




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