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出前授業 第6回 (2021) |
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JSCA事務局
2022/04/19
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活動の報告 中学校にて構造設計に関する授業を開催
■千葉県の中学校にて「出前授業」 2021年10月30日、千葉県白井市立桜台中学校にて毎年行われている特別授業に参加し、構造設計 に関する出前授業を行いました。昨年はコロナ禍で参加を見送りましたが、今年は2021年9月末で 緊急事態宣言が解除されたことを受け、特別授業に参加することとしました。今回で6回目の参加 となります。 この特別授業は、同中学校のPTA、OBなどが講師となり、自身の仕事などを同校の生徒である中学 生に向けて30分程度、講演します。特別授業は多種多様で、「身近な文化財」「報道YouTuberの仕事」 「ものが売れるしくみ・マーケティングのポイント」「Play Stationの会社で働く」など今年は 16個の授業があり、生徒たちが聞きたい授業を自分で選択するシステムです。 JSCAはこの講師の一員として同校にお招き頂き、構造設計の世界を体感していただきました。
■スカイツリーを題材に 授業の内容はパワーポイントによるスライドと模型を使ったものです。 まずは誰もが知るスカイツリーを題材とし、そこで用いられている構造的な特徴として、地震や 風等による揺れを抑える心柱、引抜き力に抵抗するため杭のナックルウォール工法、鉄骨のトラス 構造などの工夫をわかり易い言葉や例えばなしをまじえて説明しました。 心柱については、スカイツリーに似せた簡易な模型にて振動実験の動画(動画1)を用い、心柱 の効果で実際に揺れが小さくなっていることを解説しました。また、トラス構造については、各 生徒にストローとクリップを配布し、実際に模型を作成してもらいました。四角形のときはグニャ グニャと形が定まらなかった模型が、斜めの材を入れることによりしっかりと固定され、変形し にくくなることを体感して頂きました。(写真1) また例年であれば、日本大学の宮里先生から「虹のシザーズ」の模型をお借りし、生徒たちに直接 手に触れてその動きを体験してもらう実習を行なっていたのですが、今回は感染症対策のため動画 による説明のみ行いました。動画では、軽量な骨組が風船を用いて空気の力で展開し、大きな空間 が出来上がる様子を見て頂きました。 今回の授業を通して、建物は自身の重さや地震、風の揺れに耐える必要があること、建物の安全性 を確保するために、上述したような特徴を考える構造計画が必要なことを理解してもらいました。 そして、それらの仕組みを考えることが構造設計者の仕事であるということを紹介しました。 授業後には学校から生徒たちが書いてくれた感想集を頂き、「将来建築士になりたいので、構造 設計者も視野にいれようと思った。建築物の設計はとても面白く、奥が深いなと感じ興味がわき ました。ストロー模型を家でもっと大きくしたい。」などのうれしい感想もたくさん頂きました。
■特別授業時におけるコロナウイルス感染対策について 今回の特別授業時の感染症対策として、学校では「マスクの着用」「入校時のアルコール消毒」 「こまめに換気・手洗いの実施」「健康調査カードの記入(当日の体温測定、近々2週間の体調 不良の有無等)」を行っています。よって、それらの対策を我々も実施しました。 その他対策として、特別授業時における模型作成(ストローとクリップ使用)などの実習は、 例年であれば4人程度のグループ単位で模型作成して実習していましたが、まだコロナ禍という こともあり、各個人に模型の実習キット(写真2)を配布し、材料の使いまわしはせず、その まま配布する工夫をし、実習をして頂きました。
■「貴校」への出前授業も 本授業は来年度も開催の予定となっております。 また同様の内容で中学校、高校などへの出前授業も承っております。 ご希望の場合は事務局までご相談ください。
 

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