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With/Afterコロナ時代に向けたJSCAの今期の活動について

 

2021年6月22日
一般社団法人 日本建築構造技術者協会
会長 常木 康弘

昨年年初よりCOVID-19が感染拡大し、全国で延べ80万人近い方が感染、1万4千人を超える方が亡くなりました。亡くなられた方々に心より哀悼の意を表します。

この間、3回にわたり緊急事態宣言が発出され、3密を避けるために人流の抑制が図られ、2020年に予定されていた東京オリンピック・パラリンピックも1年延期されました。JSCAも、当初は様々な委員会活動やイベントの開催の中止や延期を余儀なくされ、活動の停滞が見られました。しかし、感染拡大が続く中、Onlineと対面の併用による委員会活動は本部支部とも定着し始め、JSCA賞受賞者の講演会はじめ様々なイベントがOnlineで開催され始めています。Onlineでの活動は、JSCAのこれまでの活動を変革させる可能性も出てきました。これまで、首都圏の会員のみが出席可能な企画が多く、首都圏の会員と、支部の会員の間に活動機会の不公平感がありましたが、Onlineでの活動となることで、支部の会員の方々も様々な企画に参加することができ、本部と支部の垣根が低くなるとともに、支部間の連携もとりやすくなりました。

COVID-19と言う外的要因で、今まで不可能と思われていたことが、会員の皆さまの工夫と努力で可能になりつつあります。今後は、この流れをさらに進め、JSCA全体の活動の活性化へとつなげていきたいと思います。

このような状況下、6月22日の総会では、昨年度の活動の報告と今年度の活動計画が示されました。昨年度は、JSCAの持続的発展に向けた活動として「JSCA中期ロードマップ」を作成しました。会員数の維持・拡大、収支の黒字を維持、JSCA建築構造士の価値向上などに対する活動方針を示しましたが、その多くはWith/Afterコロナ時代でも取り組まなければならないものです。今期はそれらを実行へ移す実質的な初年度に当たり、課題解決へ向けて積極的に取り組む必要があります。今期の活動計画も、このロードマップの実現を最重要課題として以下の3項目を重点目標としています。

  • 1)JSCA中期ロードマップの実行へ向けた活動
  • 2)木造建築の普及へ向けた活動
  • 3)BIMの普及・推進へ向けた活動

一つ目のJSCA中期ロードマップでは、会員、収支、JSCA建築構造士についてそれぞれ目標を定め、その実現へ向けて検討すべき項目を抽出し、その採用の可否を含めて事業の実行方法を概ね今年度内に検討し、来年度から実施することとしています。その内容は、多岐にわたるため、その検討、実行に注力します。JSCA中期ロードマップの詳細は、HP会員専用ページ(2020.12.07の事務局ニュース)をご覧ください。中期ロードマップ実行に当たっては、会員の皆さまと一体となって活動していく事が必須となります。ご協力をよろしくお願いいたします。

二つ目は、木造建築の普及です。昨年からの引き続きの重点目標ですが、地球環境問題解決へ向けてカーボンニュートラルは全世界が一丸となって達成しようとしている目標です。構造技術者はどんな貢献ができるか、様々議論されてきました。3Rと言われるリデュース、リサイクル、リユースや建物の長寿命化などが主に議論されている時期もありました。当然これらも大切な取り組みで引き続き努力していかなければなりませんが、木造建築の普及は、私たちができるカーボンニュートラルへの重要な取り組みであると考えます。同時に、森林資源の豊富な日本において、この取り組みを持続していくためには、国内森林資源の循環も大きな課題です。そのため、木造建築の普及とともにその原材料である木を、国産材をできるだけ多く使用し、日本の森林産業の活性化につなげることも必要です。JSCAとして、技術的な提案はもちろん、関連団体との協働も含めて積極的に活動していきたいと考えています。

三つめは、一昨年より取り組んでいるBIMの普及・推進です。昨年度まではJSCAとしての活動を国土交通省が組織した「建築BIM推進会議」において生かし、国の施策の中にも一部反映させることができました。今期は、具体的に「解析ツール」「設計BIM」「施工BIM」等で共通に利用できる構造躯体データ仕様を定め、異なるソフトや異なるフェーズで利用されているデータの相互受け渡しを可能にし、会員の皆さまにも使いやすい構造BIM推進を目指していきます。

さらに、継続的に行われている活動として、安心安全なまちづくりがあります。その一環である地震後の建物の性能維持へ向けた取り組みとして、2017年にJSCA性能設計【耐震性能編】を公表しましたが、中低層建物が適用範囲外となっていたため、早期の適用範囲拡大が求められていました。今年度は、適用範囲を拡大するとともに設計手法の簡易化も盛り込んだ形で改訂版を公開したいと考えています。

最後に、昨年度はCOVID-19感染拡大で中止や延期を余儀なくされていた様々なイベントについて、今年度は対面とOnlineのそれぞれの良さを生かして、開催していきたいと考えています。昨年度より延期となっている「構造デザイン発表会2021in沖縄」と「構造アイデアコンペ アイス棒タワーコンテスト」は、感染予防対策を入念に行い会員の方々に会場で参加していただけるように計画しています。JSCA建築構造士資格認定試験も実施したいと考えています。新旧役員の方々が中心の人数の少ない総会となりましたが、JSCA賞受賞者の方々の講演会はOnlineで総会後に開催することができました。今後の講演会や講習会などのイベントは支部の会員も含めた多くの会員の方々が参加しやすく、有意義なものとしていきたいと思いますので、是非積極的にご参加ください。

JSCAが今後も社会の期待に応えて発展していくために、会員の皆さまと共に活動していきます。


※掲載された記事は執筆当時の法令・技術情報に準拠して執筆されています。ご留意ください。

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