structure No.96 2005年10月号
既存木造建物の耐震改修を如何に促進させるか -JSCAの役割-

 

第4章 構造設計者の役割と今後の展開

4-1 関西支部・木造分科会の取組み

JSCA関西支部・木構造分科会は、木造住宅の耐震性向上のために以下のさまざまな活動を行っている。1)伝統構法にも適用可能な木造耐震設計法の開発、2)新設計法の普及、啓蒙活動、3)全国各地の行政支援、4)市民からの相談対応および耐震診断・補強設計。今後、木造住宅のさらなる耐震化のために、行政との連携、耐震改修技術者の増強等を進めていかなければならない。
小倉正恒

4-2 構造設計者が果たすべき役割と社会的認知

構造設計技術者の役割は社会的認知を得る必要がある。本節ではその実現への途について社会システム論の観点から提案を行う。まず、構造設計技術者と施主や国との情報やマネーの交換におけるルール形成から価値規範の創生と職能の確立を図り、さらに、我が国のユビキタスな木造住宅をリカレント複雑系とみなし、その原理に従って構造設計技術者が施主の信頼を得るための、木造住宅を介して社会に融合する自律的でボトムアップの対応策を提示した。
河村 廣

※掲載された記事は執筆当時の法令・技術情報に準拠して執筆されています。ご留意ください。

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