ホーム 建築構造を理解するために 特集夏休み てく・テク 山手線

夏休み てく・テク 山手線

=近代のはじまりを感じる小旅行=

 

ラーメン (Rahmen)

柱や梁の”曲がって抵抗する力”(曲げモーメント bending moment)が伝わるように、剛に連結(剛接 rigid joint)させた架構(剛接フレーム rigid frameとも言う)

ピン支承(Pin support)

関節のように回転が出来るようにと考えられた支持方法で、 柱脚コレクション に用いられていた例を載せておきます。

リベット(rivet)

鋼材をつなぎあわせるために使われる頭部の丸くなった鋲(ビョウ)のこと。
リベットを用いた接合工法は、鋼材どうしを重ねて穴をあけておき真っ赤に熱した鋲を穴に差し込んで、両側から押さえ付けて強く叩くことで鋼材の両側に丸い頭を作ります。鉄を熱して押さえ付ける事でびょうが太くなり、鋼板にあけた穴いっぱいに広がり、穴に密着して緩みがなく、両側に丸頭があることで抜ける事も無い優れた工法です。
1950年代までは盛んにつかわれていましたが、1960年代からは、リベットに代わって強度の高い材料を使ったボルト(それまでのボルトと区別して高張力ボルトまたはハイテンションボルトと言います。〕の使用が増えてきて1965年頃〔昭和40年〕には、リベットは姿を消しました。
リベット接合方法 リベット接合例
秋葉原 神田

ブレース(brace)

ブレースの使用例
木造住宅の壁部分などに使われるすじかい(筋違い)のこと。四角いフレーム内に“たすき状”に配置されることが多い。地震や風など、建物を揺らす力に対して有効に働いて、大きな変形を防ぐ役割を果します。


H型鋼

断面がH形をした鋼材のことで、ヨーロッパ、アメリカでは、1900年ごろから使われていますが、日本では1958年に国産化が始まりました。H形鋼以前はI形鋼が使用されていましたが、H形鋼の普及により、I形鋼はあまり使われなくなりました。

レール鋼材

明治30年代〔1900年頃〕前半までは輸入品に頼らざるを得ませんでしたが、1901年〔明治34年〕操業を開始した農商務省製鉄所(後の八幡製鉄)を契機として徐々に国産化されました。

溶接(welding)

鋼材を接合する技術の一つで、接合する両部材端を高温にして、溶融した金属を融合させて接合する方法。アーク溶接〔電弧溶接arc welding〕や、ガス溶接(gas welding)などいくつかの方法がありますが、鉄道工作物はほとんどがアーク放電を利用したアーク溶接と言われています。ちなみに、リベット接合は昭和30年代頃まで、アーク溶接は昭和10年以降、ボルト接合は昭和30年代以降、高張力ボルト(ハイテンションボルト)は昭和40年代以降と考えて、架構のおおまかな年代が推定できます。

※掲載された記事は執筆当時の法令・技術情報に準拠して執筆されています。ご留意ください。

ホーム 建築構造を理解するために 特集夏休み てく・テク 山手線
PAGETOP