秋葉原高架橋
秋葉原といえば“電気街”というイメージを持っている方が多いと思います。少し視点を変えてみると、秋葉原には山手線を跨ぐような形で総武線が走っているため、“橋の街”でもあるのです。そこで、秋葉原駅周辺の(高架橋)に注目してみましょう。
写真1は神田・秋葉原間の高架橋になります。手前が東北新幹線、後ろが山手線・京浜東北線です。
同じ高架橋でもその形は様々です。
これは作られた時代ごとに技術に差があるためだそうです。
近代的なものもあれば、時代を感じさせるものもありますが、高架橋としては同じ働きをしています。
では、もう少し詳しく見てみましょう。
新幹線の高架橋は、山手線・京浜東北線に比べると時代的にはかなり後になって作られたようです。
下には靖国通りがあるため、およそ20mの間隔で一気に架け渡しています。その分、材料は大きく、しっかりとした物を使用しています。
これに対して、山手線・京浜東北線の高架橋は当時、新幹線高架橋で使用したほど丈夫な材料はなかったようです。その分、当時の高架橋には写真3・4の様に多くの柱を取り付ける必要があったようです。
また、細かく見ていくと柱には点のように見えるものが幾つか存在します。
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写真4 |
これは、当時の部材寸法が比較的小さなものしかなかったため、L字形の材料を組み合わせるために使用されている『リベット』というものです。
現在ではさまざまな形状の部材がありますが、当時は部材一つとっても、今に比べると手間隙はかなり掛かっていたようです。
この『リベット』は、技術向上により様々な部材が製造できるようになったため、今では使われることが無くなりました。比較的新しい年代の新幹線高架橋に比べると部材だけでなく、形にも工夫を凝らさなければいけなかったようです。
普段、何気に使用している電車の下がどうなっているかなどは、あまり気にすることはないかと思います。
ただ、高架橋一つ取ってみても建設当時の技術を駆使して作っている為、その形状は大きく異なってきます。
秋葉原近辺だけを見ても他にもいろいろな高架橋を見ることが出来ます。
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写真5 |
写真6 |
どのような形状に好感を持つのかといった事は人それぞれあると思いますが、多少違った視点から街を歩いてみれば、いつもとは違ったものが見えてくるかもしれません。