阪神淡路大震災時の地震、気象庁による正式名称
<1995年(平成7年)1月17日(火)、前日の月曜日は振替休日で3連休後、早朝5時46分、突然'ドーン'と激しく突き上げと、ほぼ同時に大きな水平揺れが阪神地域を襲った。地震の震源は淡路島北部、深さ18km、マグニチュード7.2、震度Ⅶ(激震)であり、死者5、420人、全半壊家屋約16万軒、被害総額は10兆円。死者の約90%は家屋や家具の倒壊による圧死や窒息死で、そのうち1/3が高齢者であった。>と報道されています。(火災による焼死者は約10%)
阪神淡路大震災を起こした地震は、淡路島北西岸を北東に走る断層*1がズレたものとされています。(断層がずれる理由については「 『地震-1』-地震はなぜおこるのでしょうか 」を参照してください。)震源が地面の下18kmという地震は数ある地震の中でも大変浅い部類で、その震動が地表に届くのもあっと言う間です。初め、縦に突き上げるような衝撃があり、次に、ゆさゆさと大きく揺れるまでの間が非常に短くなります。 この様な地震を、すぐ足元から来る地震のため、直下型地震と呼んでいます。直下型地震は規模が小さくても都市部に近いと大きな被害をもたらすことがあります。(震源が地表に近く、地震の持っていたエネルギ-が大きく広がり分散される前に地表に到達してしまうため、たとえ地震の規模が小さくても大きい被害が出やすいのです。)
高速道路が倒れ、高層ビルの1階や中間の階がそっくり壊れて無くなり、木造家屋も多く倒れ、さらに大火災を引き起こすなど、建物の安全性への追求をあざ笑うかのような自然の猛威に、構造設計者としておおいに反省させられた震災でした。
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